fc2ブログ

2013年10月

NOTE:ひとひらの葉っぱから

ちょっとずつ、フランスの旅の荷ほどきをはじめています。

旅立つときはひょいと片手でもてるほどだったスーツケースも、帰りにはずっしりと重く、思わず空港から宅配便してしまったほど。旅の間は毎日がめくるめいていて記憶が上書きされっぱなしなので、荷ほどきしていると「そういえばこんなのあったっけ?」と自分でも忘れかけていたものがでてきます。それがまたおもしろいです。

今日の「そういえばこんなのあったっけ?」は、真っ赤な蔦の葉っぱ。ファイルに挟んであったのが、ひらり。パリのジョルジュ・ブラッサンス公園を訪れたときに、拾ったのでした。レンガの壁を這う蔦が燃えるように色づき、秋風に揺れ、ハラハラと散りはじめていました。ひとひらの葉っぱから、そのときの光景がふわりとよみがえってきます。

いまごろ、あの壁は蔦の覆いをすっかり脱いで、寒々とした初冬の空気にさらされているのでしょうか。ここでもあそこでも、同時に時間が流れているのが摩訶不思議なことに思えます。

IMG_paris02.jpg

AYA NAGAOKA
スポンサーサイト



NEWS:フレンチ・リーブのあとで

昨日の深夜、フランスから日本に戻りました。

このブログで「フレンチ・リーブ」と題して旅立ちをお知らせしてから20日間。長いと思っていた旅も、過ぎてしまえばほんの束の間のできごとだったような。とはいえ、マルシェでどっさり野菜を買いこんだり、気に入ったカフェに何度も通ったりと、いつもの旅ではなかなかできなかったことが叶いました。そして、各地の蚤の市やブロカントで出会ったものたちが、いまごろフランスから日本へ向かっているわけで。それらが手もとに届いたら、もう一度この旅を味わうことができそうです。

こちらは、パリ最後の日、パレ・ロワイヤルにて。夜のフライトだったので、日中は当てもなくパリの街を散歩。パレ・ロイヤルに咲くバラもまた、最後の季節を迎えていました。エッフェル塔にあいさつして、1時間以上かけてブランチを食べ、ポン・ヌフを渡ってセーヌを眺め、サン・ミッシェルの本屋さんで立ち読みして。こんな無駄な1日を過ごせるなんて、最高の贅沢ですね。

今月はじめの独立宣言のあと、いきなりリフレッシュ宣言して旅にでてしまったわたしですが……。ちなみに「フレンチ・リーブ」とは、別れのあいさつを告げずに去ってしまうこと。そんな粗相を反省し、11月から真面目に働きます。フランスで集めた素材を使ってのものづくりも、とっても楽しみです。

IMG_paris.jpg

AYA NAGAOKA

NOTE:8日間のパリジェンヌ

フランスに滞在して2週間が経ちました。

毎日いろんなところへでかけては、くたくたに疲れて眠る……そんなふうに過ごしていたら、ブログの更新がすっかりお留守になってしまいました。よく食べ、よく遊び、よく眠り、元気にやっています。

南仏プロヴァンスから北上し、一昨日からはパリへ。何度か訪れたことのあるパリに着くとちょっぴり余裕がでてきて、ようやくこうしてPCに向かう時間がとれるようになりました。たくさん撮った写真、たくさんの素敵なものたちとの出会いは、日本に戻ってから少しずつ綴っていきますね。

こちらは南仏で拠点にしていた街、アヴィニョン。街の中心にそびえる宮殿からの眺めです。遠くに見えるのはローヌ川。たゆたゆと流れる川に夕日がきらめいて、ため息のでるような美しさ。この旅も、もう折り返し。あと数日のパリを満喫します。

IMG_4601.jpg

AYA NAGAOKA

NEWS:フレンチ・リーブ

旅にでます。

フランスを南から北へ、20日間かけてまったりとめぐってきます。仕事でもプライベートでもパリは何度か訪れましたが、それ以外の地方はまったく行ったことがありません。ファストフードのようにかっこむのではなくて、ひとつの街並みを、一本の道を、一瞬の景色を、じっくり味わうような旅にしたいです。

週末には各地の蚤の市をのぞいてみるつもり。これからのコラージュづくりやワークショップに役立つような素材探しもしてきます。クリニャンクールやヴァンヴとはまた違った出会いがあることを期待して。

出発は今夜。ただいま急ピッチで荷づくり中。旅の相棒は、このカメラです。クラシックな容姿に惹かれてFUJI FILMのX-M1。ストラップは土屋鞄製造所のヌメ革製。そうです、カタチから入っています……。まだどちらも使いこなせていないのですが、旅をしながら馴染んでいければいいかなと。

というわけで10月末まで留守にしますが、メールでのやりとりは可能な環境です。いつもよりも返信がちょっとのんびりペースになるかもしれませんが、ご容赦を。では、いってきます!

IMG_4565.jpg

AYA NAGAOKA

NOTE:小道具マニア

今日は制作中の本の撮影でした。

ひさしぶりのモデル撮影。編集者とはいえ、雑貨やクラフトの本ばかり扱っていると、モデル撮影の機会ってあまりないのです。それだけに、たまにモデルさんのいる撮影に立ち合うと、物陰から(?)じーっと見つめてしまいます。

今日のモデルさんは、ドイツと日本のハーフの女の子。透きとおるような白い肌、キリリとした大きな瞳、バランスのとれたボディは、まるでお人形。男子目線ではなく編集者目線ですよ、念のため。そんな素敵な女の子にマニッシュな古着コーディネイトをしてもらい、それがまたかわいくて、撮影は順調に進みました。彼女、日本でのインターンシップを終え、数日後にはドイツに帰るそう。大学を卒業したら、ドイツと日本のカルチャーをつなぐ仕事がしたいんですって。なんとも頼もしい。

そして、撮影のお楽しみといえば、スタイリストさんの集めてくれた小道具を眺めること。ずらり並んだ様子は、「当たりだらけの蚤の市」といったところでしょうか。今回の小道具でいちばん気になったのは、これ。ミツバチの入れもの。全長20cmくらい。なかなか巨大。この意味のなさがたまりません。

そんなミツバチも登場する本は、2014年の2月に発刊予定です。

IMG_4551.jpg

AYA NAGAOKA

WORKSHOP:ワークショップ@自由が丘のリポート

ワークショップのリポートです。

10月7日の月曜日、東京・自由が丘のポパイカメラ2号店さんのギャラリースペースにて、フォトスクラップのワークショップをさせていただきました。すっかり秋も深まって、おうちでのハンドクラフトにぴったりの季節になりましたね。

ポパイカメラさんでのワークショップには、いろんな写真を手にした方が集まります。夏の旅行、家族でのおでかけ、誕生日パーティ、友達とのスナップ……それぞれにとってかけがえのない、過ぎ去った時間のカケラたち。思わず、写真を発明してくれたひとに拍手したい気持ちに。2時間後には、スクラップブックの最初のページがあざやかに変身を遂げていました。早い方はさらに次のページも。これから残りのページができあがっていくのが楽しみ。

さて、そんなポパイカメラ2号店さんで開催中のマスキングテープ・フェスも、とうとう10月8日まで。こちらは、フェスの装い用にと、ポパイカメラの専務さんのためにつくった蝶ネクタイ。100%マスキングテープ製。マスキングテープひとつあるだけで、毎日がちょっと明るくなるってすごい。自由が丘方面におでかけの際は、ぜひのぞいてみてくださいね。

IMG_4511.jpg

▼ ポパイカメラさんはこちら
http://www.popeye.jp

▼ masteのオフィシャルサイトはこちら
http://maste-marks.jp

AYA NAGAOKA

NOTE:山羊と彼と彼女の物語

山羊のミルクのキャラメルをいただきました。

パッケージもかわいくて、わくわくしながら開いたら、とっても素朴なキャラメルがころころとでてきました。一緒に添えられていたカードもすごくすごくいい。カードによると、このキャラメルはアメリカ・バーモント州のBIG PICTURE FARM生まれ。カードには、ミルクを提供してくれた山羊たちの名前もあります。なんだか興味が湧くではないですか。

というわけでBIG PICTURE FARMのサイトにアクセスしてみると、すべての山羊たちの似顔絵と名前、その家系図が。ブログには、季節の色に染められてゆくバーモントの豊かな自然と、そこでのびのびと暮らす山羊たちの様子が綴られていました。この農場、2010に詩人の彼とアーティストの彼女が、自然のこと、農業のこと、食のことに思いを馳せながらはじめたのだそう。

香り高く濃厚なキャラメル。その背景にあるストーリーにふれると、ますます味わいが深まったように感じます。

IMG_4412.jpg

▼ BIG PICTURE FARMはこちら
http://www.bigpicturefarm.com

AYA NAGAOKA

CRAFT WORK:郵便小包ラッピング

ずっと一緒に仕事をしてきた後輩へのプレゼントを包みます。

中身は、しばらく前につくったリバティの布貼の小箱。ブローチをたくさんもっている彼女なら、アクセサリー入れに使ってくれそう。四角い箱はラッピングしやすいからうれしい。今回は、ちいさな郵便小包のようにしてみようと思います。

IMG_4482.jpg
まずは素材選び。郵便小包らしく、筋入りのクラフト紙をベースに。かつてはいわゆるハトロン紙の封筒をよく見かけたものですが、最近はめずらしくなりました。くったりとして頼りないくらいの質感が好きで、ラッピングによく使います。

IMG_4488.jpg
まずは筋入りクラフト紙でシンプルなキャラメル包みに。完成したときに筋が縦にでるようにします。セロハンテープではせっかくの質感が台無しになってしまうので、ベージュのマスキングテープでとめました。

IMG_4443.jpg
古切手、古本の切り抜き、花を包むときに使われる薄紙などをコラージュします。薄紙は、ニュアンスのあるカラーがいろいろそろうので便利。ちぎったり、細長くカットしたりで、さし色にします。余白はあえてたっぷり残して。

IMG_4489.jpg
消印もどきのスタンプを押します。このスタンプ、見た目は無骨ですがものすごく重宝。にょろにょろとした波線がつくと、郵便物っぽさがでてきます。

IMG_4465.jpg
最後に極細の麻ひもを2重に結びます。いつもだったらこれにタグをくくりつけて仕上げるところですが、今回は変化球に。中身の小箱に合わせて、リバティの布をリボン状に裂いたものを飾りました。昨日彼女に手渡したのですが、目にした瞬間「かわいい!」といってくれました。早起きしてラッピングしてよかったです。

Item: Gift Wrapping
Size: H80×W110×D30cm

AYA NAGAOKA

WORKSHOP:ワークショップ@自由が丘のお知らせ

ワークショップのお知らせです。

10月7日の月曜日、東京・自由が丘のポパイカメラ2号店さんのギャラリースペースにて、フォトスクラップのワークショップをさせていただきます。まっさらのスクラップブックを、思い出のシーンでいっぱいにしてみませんか?

今回は、スクラップブック、模様入りペーパー、ステッカーなどがぎゅぎゅっとつまったキットつき。ワークショップでは、リング綴じのスクラップブックの最初の見開きを一緒につくってみます。はじめての方もつくりやすいように、基本のステップを押さえながら。会場にあるマスキングテープも使いたい放題だから、カラフルなデコレーションも思いのままです。

ポパイカメラさんでのワークショップの最大の特徴は、プロの技術で写真をプリントしてもらえること。プリントサイズもさまざま、色調を調整してもらったり、枠をつけたり。スクラップに最適な絹目調のマットペーパーをセレクトできるのもポイントです。お申し込みのときに写真のデータをメールに添付すれば、ワークショップまでにプリントしておいてもらえますよ。ちなみに、プリント代込みのプライスになっているので、データはあるけどプリントしてなくて……という方にこそおすすめ。

こちらは作例のひとつ。旅先でのスナップも、スクラップで見違えるほど印象的に。紙選びやレイアウト、デコレーションなど、自分好みにできますよ。秋も深まり、ハンドクラフトの季節が到来。このワークショップが、フォトスクラップを楽しむきっかけになればうれしいです。

IMG_4370.jpg

▼ ポパイカメラさんはこちら
http://www.popeye.jp

▼ ワークショップの詳細はこちら
http://popeyecamera.jugem.jp

AYA NAGAOKA

NEWS:新しい生活

このたび、独立することにしました。

これから、編集者・雑貨プランナー・クラフト作家としてフリーランスで仕事をします。今日、10月1日は、わたしのもうひとつの誕生日のつもり。

大学を卒業してから3つの会社で働いてきましたが、本当に恵まれた社会人人生だったとあらためて感じます。これまで一緒にお仕事させていただいたすべての方にこころから感謝しています。

編集者・雑貨プランナー・クラフト作家……と肩書きで並べると、欲ばりで中途半端なようになってしまいますが、これまで経験してきたことを生かしながら、自分にできることを自然体でやっていきたい、というのが素直な気持ちです。フランスに暮らす友達が、「わたしはフォトグラファーとして仕事をしているけど、1冊の本を完成させることに興味があるから編集までやる。あと、コーディネーションの仕事も好き。それから翻訳も勉強中なの」と語っているの聞いて、一般的なひとつの枠組みのなかに自分のキャリアややりたいことを縮こめてしまうほうが不自然だな、と思ったのです。どうにも不安で胸がざわざわすることもありますが、それでもこうするのが自分にとってはよかったような気がしています。

こちらは、新しい生活のはじまりにあたり仕事仲間からもらった花束。赤紫のシャクヤクや真っ赤なケイトウがとってもきれい。ちょっとずつ、時間をかけて、毎日の暮らしも大切にしながら、新しい働き方をかたちづくっていけたらと思います。いまここには書ききれない、まだおぼろげな夢もあるし。みなさま、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

IMG_4148.jpg

AYA NAGAOKA

ABOUT:"Le temps des collages" について

"Le temps des collages(=コラージュの時間)" は、 永岡 綾(ながおか あや)のブログです。手製本やコラージュなどの作品とその制作プロセス、ちょっとずつ集めている紙素材のコレクション、ワークショップのお知らせ、そして日々のできごとなどをゆるやかに綴っています。雑誌編集、書籍編集、文房具の商品企画を経て、2013年秋よりフリーランス。編集・コラージュ・製本の分野で仕事をしています。「旅」と「紙」と「ものづくり」を愛してやみません。

"Le temps des collages" is a paper-related making-things blog written by AYA NAGAOKA: editor, products planner and paper crafter based in Tokyo, Japan. After several years experience as an editor and products planner, I started working as a paper crafter. Featuring works like bookbinding, collage, scrapbooking and wrapping, this blog provides you their making process, material collections, workshop information and more. Though most articles are written in Japanese, your contact in English will be welcomed.

◆ NEWS
さまざまなお知らせをアップします。
Latest news.

◆ BOOK
著書および共著を紹介します。
My books, including multi-authored books.

◆ CRAFT WORK
手製本やコラージュの作品をその制作プロセスとともに紹介します。
Paper craft works with their making process.

◆ WORKSHOP
ワークショップ情報。ワークショップ開催のお知らせもこちら。
Upcoming information and report of workshops.

◆ EDITORIAL
編集した書籍や雑誌を紹介します。
Editorial works.

◆ HAND-KNIT SOCKS
趣味の手編みくつした、コツコツと。
Collection of hand-knit socks.

◆ NOTE
日々のできごとなど。
Journal of everyday life.

◆ CONTACT
aya.collage*gmail.com
お問い合わせはこちら。*を@に変えて送信してください。
Please change '*' to '@' when you send inquiry.

IMG_3702.jpg

Copyright © AYA NAGAOKA 2013
"Le temps des collages" の写真・文章を含むすべてのコンテンツについて、著作者の許可なく転載・再発行することを禁止します。All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.

AYA NAGAOKA