2016年08月
NOTE:多肉のまごちゃん
HAND-KNIT SOCKS:フクシアのくつした、できました
NOTE:自然と美術の標本展
横須賀美術館にて「自然と美術の標本展」を見てきました。
以前働いていた会社の同僚とひさしぶりに待ち合わせして、横須賀美術館へ。生まれてはじめての横須賀は、思っていたのの2.5倍くらい遠かったです(笑)。でも、本当に気持ちのよい場所でした。到着して、まずは海を見下ろすレストランでランチ。積もる話は、前菜から食後のコーヒーまで尽きることなく。午後からは、ゆったりと展示を見てまわりました。
この展示の特徴は、美術館と博物館が協力しているところ。アーティストの作品の合間に、化石や昆虫標本、植物標本などが混ざっているのです。それがなんだか違和感がなくて、人間の創作も、何万年っていう時間軸で見れば、自然がつくりあげたもののひとつかもな……なんて思えてくるから不思議です。
どうやらわたしは、さまざまな鉱物がショーケースに収められているとか、きのこのオブジェが横一列に飾られているとか、何十色もの顔料が壁にびっしり整列しているとか、複数のものを美しく並べた光景にそそられるようです。確かに、好きになると集めたくなる傾向があり、古鍵とか、古切手とか、会社員時代はいくつかのものに手をだしていました。独立してからは、あんまりハメを外しちゃいけないと、コレクション魂にフタをしていたのですが。今回の展示に、うっかりそのフタを開けられてしまうところでした(笑)。

AYA NAGAOKA
以前働いていた会社の同僚とひさしぶりに待ち合わせして、横須賀美術館へ。生まれてはじめての横須賀は、思っていたのの2.5倍くらい遠かったです(笑)。でも、本当に気持ちのよい場所でした。到着して、まずは海を見下ろすレストランでランチ。積もる話は、前菜から食後のコーヒーまで尽きることなく。午後からは、ゆったりと展示を見てまわりました。
この展示の特徴は、美術館と博物館が協力しているところ。アーティストの作品の合間に、化石や昆虫標本、植物標本などが混ざっているのです。それがなんだか違和感がなくて、人間の創作も、何万年っていう時間軸で見れば、自然がつくりあげたもののひとつかもな……なんて思えてくるから不思議です。
どうやらわたしは、さまざまな鉱物がショーケースに収められているとか、きのこのオブジェが横一列に飾られているとか、何十色もの顔料が壁にびっしり整列しているとか、複数のものを美しく並べた光景にそそられるようです。確かに、好きになると集めたくなる傾向があり、古鍵とか、古切手とか、会社員時代はいくつかのものに手をだしていました。独立してからは、あんまりハメを外しちゃいけないと、コレクション魂にフタをしていたのですが。今回の展示に、うっかりそのフタを開けられてしまうところでした(笑)。

AYA NAGAOKA
NOTE:印刷物の向かうところ
今日は、活版印刷工場の取材でした。
活字を拾って、組版して、校正刷りするところまで、順を追って見せていただきました。それから、活字の鋳造や、貴重な活字母型も! 紙と印刷好きにとってはたまらないものばかりで、くらくらしちゃいました。
わたしが編集の仕事をはじめたころは、すでにオフセット印刷が主流でした。とはいえ、DTP創成期だったこともあり、ポジフィルムや写植はまだ健在。印刷会社に「入稿する」というのは、指示書やポジや印画紙などがぎっしりつまった分厚い封筒を手渡しすることで、儀式というと大袈裟ですが、それなりに重みのあることでした。
今は、ツクツクとパソコンをクリックすれば入稿できて、数日後には印刷物ができあがってしまいます。とても便利で、わたしもこの利便性にあやかっています。でも「編集」という印刷物をつくる一端を担う立場からすると、なんだかもやもやとした虚しさを感じることでもあります。
もっと速く、もっと安く、誰でも均質にできるように。たくさんのものごとがこういうベクトルで変化しています。でも、そのことが返ってみんなを忙しくしているような気もします。活版印刷は、このベクトルの真逆にあります。なにかをこしらえるとき、その道の職人さんに相談して、お任せして、できあがりを待つ。そんな楽しみ方を失いたくないなと思いました。

AYA NAGAOKA
活字を拾って、組版して、校正刷りするところまで、順を追って見せていただきました。それから、活字の鋳造や、貴重な活字母型も! 紙と印刷好きにとってはたまらないものばかりで、くらくらしちゃいました。
わたしが編集の仕事をはじめたころは、すでにオフセット印刷が主流でした。とはいえ、DTP創成期だったこともあり、ポジフィルムや写植はまだ健在。印刷会社に「入稿する」というのは、指示書やポジや印画紙などがぎっしりつまった分厚い封筒を手渡しすることで、儀式というと大袈裟ですが、それなりに重みのあることでした。
今は、ツクツクとパソコンをクリックすれば入稿できて、数日後には印刷物ができあがってしまいます。とても便利で、わたしもこの利便性にあやかっています。でも「編集」という印刷物をつくる一端を担う立場からすると、なんだかもやもやとした虚しさを感じることでもあります。
もっと速く、もっと安く、誰でも均質にできるように。たくさんのものごとがこういうベクトルで変化しています。でも、そのことが返ってみんなを忙しくしているような気もします。活版印刷は、このベクトルの真逆にあります。なにかをこしらえるとき、その道の職人さんに相談して、お任せして、できあがりを待つ。そんな楽しみ方を失いたくないなと思いました。

AYA NAGAOKA
NOTE:最後のブルーベリー
NOTE:原色植物図集
NOTE:原色昆虫図集
ふるさとの街の古書店で、こんなの見つけました。
タイトルは「ポケット用 原色昆虫図集」。教育科学者というところから、昭和20年代に発行されたもののようです。表紙を開くと、ふたつの蛇腹折りが綴じ込まれていて、ひとつは昆虫図集、もうひとつは解説になっています。
巻末の「発行のことば」というところには、こんなふうにあります。「こん虫を採集したり、標本を作つて分類したりするとき、名前がわからないとほんとにさびしく、おもしろくないものです。てがるに名前や分類のわかる本があれば、どんなに便利でゆかいでしょう」。当時、少年たちの間で人気を集めていた科学の趣味を応援するための1冊だったみたいですね。
活版印刷された文字が愛らしく、図集の版ズレも味わい深い。かつて科学少年をわくわくさせていた本が、約70年後、紙好き女子を満足させています。

AYA NAGAOKA
タイトルは「ポケット用 原色昆虫図集」。教育科学者というところから、昭和20年代に発行されたもののようです。表紙を開くと、ふたつの蛇腹折りが綴じ込まれていて、ひとつは昆虫図集、もうひとつは解説になっています。
巻末の「発行のことば」というところには、こんなふうにあります。「こん虫を採集したり、標本を作つて分類したりするとき、名前がわからないとほんとにさびしく、おもしろくないものです。てがるに名前や分類のわかる本があれば、どんなに便利でゆかいでしょう」。当時、少年たちの間で人気を集めていた科学の趣味を応援するための1冊だったみたいですね。
活版印刷された文字が愛らしく、図集の版ズレも味わい深い。かつて科学少年をわくわくさせていた本が、約70年後、紙好き女子を満足させています。

AYA NAGAOKA
NOTE:漁港にて
HAND-KNIT SOCKS:1年ぶりのくつした、できました
33足目のくつした、できました。
くつしたづくりに夢中になったのは、2014年の秋。以来もくもくつくりつづけていたものの、2015年の夏にぴたりと止まってしまいました。ブーム、それは突然終わるもの、ですね。毛糸も編み棒も部屋の片隅にほったらかしで、1年が経ちました。
とある週末。掃除もしたし、洗濯もしたし、読みかけの本もないし……となったとき、ひさしぶりに思い出しました。こんなとき、1年前なら、迷わずくつしたをつくっていたことを。真夏に思い出すあたり、自分でもわけがわかりません。
ハウツーブックを見返しながらどうにかこうにか編みあがりました。33足目のくつしたは、1年前からあたためていたリネンの糸を使った3色のしましま。夏生まれの妹にプレゼントしました。

AYA NAGAOKA
くつしたづくりに夢中になったのは、2014年の秋。以来もくもくつくりつづけていたものの、2015年の夏にぴたりと止まってしまいました。ブーム、それは突然終わるもの、ですね。毛糸も編み棒も部屋の片隅にほったらかしで、1年が経ちました。
とある週末。掃除もしたし、洗濯もしたし、読みかけの本もないし……となったとき、ひさしぶりに思い出しました。こんなとき、1年前なら、迷わずくつしたをつくっていたことを。真夏に思い出すあたり、自分でもわけがわかりません。
ハウツーブックを見返しながらどうにかこうにか編みあがりました。33足目のくつしたは、1年前からあたためていたリネンの糸を使った3色のしましま。夏生まれの妹にプレゼントしました。

AYA NAGAOKA
EDITORIAL:『Art of masté, Artist Interview Vol.4』

WEB記事『Art of maste, Artist Interview Vol.4』を書かせていただきました。ステーショナリーメーカー、マークスさんのサイトにて。「masté」とは、マスキングテープのブランド。今回の記事は、このマスキングテープを使って作品づくりをするアーティストさんへのインタビューシリーズです。
第4回は、作家の船原七紗さん。美術大学で油絵を学んだ船原さんは、油絵具をマスキングテープに置き換え、色を重ねて絵を描きます。その作品は、名画の模写からオリジナルまで。よく見ると、名画の隅っこに花やパンダが潜んでいたり。マスキングテープの柄を生かしたあそびごころが、チャームポイントです。
Title: WEB 'Art of masté, Artist Interview Vol.4'
Publisher: MARK'S Inc.
Pub Date: Aug. 2016
▼ 記事はこちら
http://www.online-marks.com/Page/maste_art/vol4.aspx
AYA NAGAOKA